手芸店「iyanbee」訪問しました

 田村市船引町春山にオープンした、はんどめいどショップ「Iyabee」を訪問しました。お店は、田村西部工業団地近くの緑に囲まれた小高い場所にあり、高速がすぐそばを通っているのですが、非常に静かで天気がよい日には安達太良の山々も見通せる等自然の中にあります。看板等はないので、お客さんも、通りすぎてしまう方が多いようです。ログハウスのお店の中は、木の暖かみが感じられ、ゆっくり会話を楽しむためのテーブルと椅子が用意されています。手作りの木製の棚に作品が並び、作業場所としても利用されています。

 オーナーの吉田由美子さんは、もともと、趣味として手芸をしていたそうですが、同じように浪江から避難された方に誘われた手芸サークルに参加するようになり、各地に避難していた方々と会話を楽しみながら一緒に作品を作ることでお互いに励まされたそうです。中には、お一人で借り上げ住宅に避難されたご年配の方もいらっしゃって、そういった方との交流の場として活動されていたそうです。
 そのなかで、より大勢の方に手芸を通し交流できればということで、ご自宅の敷地の一画にお店をオープンさせました。

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浪江から避難された方たちとの交流

震災後、復興事業の一部として浪江町から各世帯に一台ずつタブレットが配布され、浪江町のひとなら誰でも自由に投稿できるコミュニティサイトがあります。そのサイトを通して日本各地に避難されている浪江町の方たちで、情報を共有できるようになっているそうです。比較的ご年配の方が、多くコミュニティサイトを利用。吉田さんも、作った作品を投稿し、「こんなものを作っている」「こうやって皆で集まって何かできる場所がある」と言うことをインターネットで発信している。投稿を見て、いわきや、福島に避難されたかたがお店を訪れてくれると喜んでいます。

これからのiyanbee

現在は、手芸のサークルとしての活動や郡山の雑貨屋等へのイベントの出展参加が多いそうですが、いずれは、畑をやりたくても出来ない人たちに向けてご自宅の畑で農作業を手伝って頂いたり、かつては地域で行っていた祭りや行事等に変わる新しい、各地に避難された浪江の人たちが、「この為にきた、来てみようと思った」と言って貰えるようなイベントを考えていきたいと吉田さん。

お店に伺う際には、イベントで不在にされていることもあるそうなのでので事前に電話での確認をおすすめします。

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