まちの御用聞き活動で安心な生活を提供したい 「NPO法人ふるどの」を立ち上げ、地域課題の解決に挑む小玉裕幸さん(古殿町)

まちの御用聞き活動で安心な生活を提供したい「NPO法人ふるどの」を立ち上げ、地域課題の解決に挑む小玉裕幸さん(古殿町)

 古殿町は、面積の8割を森林が占める町です。代々農林業を生業としてきた人が多く、中心街から10km以上離れた地区にも集落が点在しています。少子高齢化や林業衰退の影響もあり、高齢者だけの世帯や独居世帯も増えているのが現状です。
 
 古殿町内で100年続く畳店を営む小玉裕幸さんは、山あいで暮らす高齢者から、「電球の交換を手伝ってほしい」「家具を動かしてほしい」「ゴミ収集所が遠くて運んでいくのが大変。頼める人はいないか」などの声を聞いていました。自分ができることで役に立ちたい、どうすれば役に立てるかを考え始めたそうです。

 活動を始めるには情報の発信も必要と考え、郡山市内のパソコン教室へ参加しWebでの発信やチラシ作成も習得。その間、「地域のための活動をするならNPO法人化がいい」とアドバイスを受け、2020年夏に町内の賛同者と共に「NPO法人ふるどの」を申請。11月11日に認証を受け、同月17日に設立を果たしました。
 
 設立後初の活動は、まちの御用聞き活動です。郵便局やスーパーの店頭に案内チラシを配布し、困りごとや手伝い要望の聞取りをしています。要望内容が会員で対応できることであれば希望者の元に出かけ、掃除や家事等を20分500円(材料費別)で請負います。専門的な技術が必要な場合は、知り合いの職人仲間や業者へ繋ぎます。
 
 また、新型コロナウイルス感染拡大に伴う影響をうけ、社会的に孤立することが懸念される子どもや保護者を支援する「赤い羽根〜子どもと家族の緊急支援全国キャンペーン(第2回)」に採択され、弁当の無料配布とパソコン教室事業(6月から月1回/会場:古殿町公民館)を開催することも決まっています。(※今年度の無料配布のお弁当は、50食限定で町内住民を対象)
 
 NPO設立からまだ半年ですが、「タクシー会社が無くなり、出かけたい時に頼める先が無くなってしまった」などの困りごとの相談件数も増えてきました。「さまざまな声に少しずつでも応えたい。組織の基盤を確立し、情報公開を進めることにより社会的な信用を得て活動していきたい」と小玉さん。「今後はオンラインのパソコン教室も計画しています。一緒に活動に参加してくれる仲間も募集しています。ぜひお問合せください」。
 

法人連絡先

NPO法人ふるどの
理事長 小玉裕幸さん
福島県石川郡古殿町大字松川字新桑原84
問合わせ:090-4554-9805
http://npo-furudono.net/ 
E-mail:furudono2940#gmail.com(’#’を’@’に変更してご利用下さい)