人(村民)と人(村民)とつなぐ紙面づくりをすすめる 『さめがわ豆新聞社』高木千春さん(鮫川村)

人(村民)と人(村民)とつなぐ紙面づくりをすすめる 『さめがわ豆新聞社』高木千春さん(鮫川村)

2020年1月、鮫川村の情報を伝える「さめがわ豆新聞」が創刊されました。

『さめがわ豆新聞社』を運営する高木千春さんが、鮫川村を中心に東白川郡や石川郡の情報を伝える新聞を編集し、週に2回発行しています。

 鮫川村出身の高木さんは、棚倉町の夕刊新聞社勤務を機に取材・編集を学び、いわき市の雑誌編集社に3年間勤務。忙しい日々とアパート暮らしにストレスを強く感じ、「これでは自分がだめになる」と原点である鮫川村に戻ることに決意しました。

 帰郷後、鮫川村の良さを改めて感じ、自分を育んでくれた鮫川村に恩返しがしたいとの思いを抱いたものの、恩返しと言っても自分になにができるのか?と自問自答。行きついたのがこれまでのノウハウやスキルを生かせる地域紙の発行でした。

 東白川郡や石川郡には夕刊新聞の文化が根付いていますが、鮫川村は空白となっていました。村長をはじめ役場職員や村民など多くの人の激励に背中を押されての創刊です。この一年のあいだに、村内だけでなく村出身の方や周辺地域の方も購読の申し込みをされています。

 さめがわ豆新聞のコンセプトは、「人(村民)と人(村民)とつなぐ新聞づくり」です。広範囲にわたって人が点在し近所づきあいも希薄となった今、新聞を通して「豆新聞見た?○○さんが載ってたね」などと、村民の会話を助長し、コミュニティーを活性化させることがねらいです。紙面で工夫しているところは、批判記事は書かないこと。事件にまで発展するようなものは別として、購読者が笑顔になる紙面づくりを心がけているそうです。

 現在の発行部数は350部。村内は配達で、郵送・メールでの送信も対応しています。取材、レイアウト、印刷から配送まではすべての作業を一人でこなす髙木さん。人手は欲しいが、現状の売り上げでは雇用は難しい状況です。また、コロナ渦でイベントや会合などが中止となり、記事集めに苦労もあります。しかし「取材を通じていろんな人と会っていろんな話を聞くことができ、自分の知識のない分野の取材では、事前学習も含め、取材を通して勉強になることがたくさんある毎日です」と高木さん。

 購読してよかったと思われる情報発信のため、取材〜発行の日々が続きます。

お問合せ先
さめがわ豆新聞社(さめがわ豆新聞)
高木千春さん

住所:963-8401 東白川郡鮫川村大字赤坂中野字薄ヶ久保9
TEL:0247-57-5017
E-mail samemame.news※gmail.com(「※」を「@」に変更してご利用下さい)