健康食品として人気の黒ニンニク。

　地域活性化への６次化商品として生産に取り組んでいるのが、小野町の『生産組合ペル　サルーテ』です。　ペル　サルーテとは、イタリア語で『健康のために』という意味で、この取組みに参加している女性部員が命名しました。

　手間を惜しまない「中嶋農法」で健康的な土づくりをすすめる農家有志が集まり、平成２５年に「ミネラル野菜部会」を発足したことに由来します。吉田政美さんを代表として、生食だけでなく６次化製品としても加工生産・販売のできる農産物を探す中、夏冬・朝夕の寒暖差のある山間部の気候で栽培条件が合う青森のニンニクに注目。平成２７年に試験ニンニク栽培を開始し、平成２９年１２名の会員が集い「生産組合ペル　サルーテ」が誕生しました。
　
　秋に種をまいたニンニクは６月下旬に収穫されます。黒ニンニクは、乾燥後に加工を行い、８月下旬の販売まで約１年の月日を要して作られます。

　黒ニンニクは、通常、粒に分けられパック入り等で販売されることがほとんどですが、ペル　サルーテでは房販売にこだわっています。パッケージデザインも工夫し、町等の協力でＰＲ用のキャラクター『黒にんにん』も生まれ、今では販売促進の一躍を担っています。

　地元直売場等での販売から、県内外のイベント出店等で販路を広げようとしていた矢先のコロナ渦。しかし、これまで購入して頂いた方々のリピート、口コミ等から徐々に販売数が増えてきています。「健康な土から生産、加工を経て、厳選した大粒の商品を販売している」と吉田政美さん。生ニンニクの辛味が消え、フルーティな味わいの黒ニンニクは、そのまま食べるほか、料理の食材としても活用できます。
　　
　吉田政美会長を中心として生産する黒ニンニクのパワーが、小野町の元気の源になるように願いをこめ、暑い中加工作業が行われていました。