福島駅から車で25分、国道115号線を相馬方面に走れば、のどかでゆたかな阿武隈の田園が目の前に広がります。そんな風景の中に『古民家カフェimoca』が誕生しました。桜の蕾が膨らみ始めた3月半ばのオープンから3ヶ月、車の音も聞こえない静けさと、香り豊かなコーヒーやオリジナルスイーツが堪能できる古民家カフェには、すでに多くのリピーターもいらっしゃいます。
この店のオーナーは、「農地再生なく、真の復興はない」と早期退職して福島市大波に移住された『NPO法人0073』代表の永井康統さん。今では大波の特産品のひとつにあげられるまでになった「明星いも(サツマイモ(紅はるか))を使ったオリジナルスイーツをメインに、大波への誘客や交流人口増加、そして地区の拠点になればとの思いで計画し、趣のある築100年を超える古民家を借り受けてリノベーション、カフェが誕生しました。
店の運営を担う店長は、地域おこし協力隊の大澤隼人さんです。「気の合う友人と楽しそうに過ごす姿や、ちょっとおめかしして日々の日常から離れて過ごしているような姿を見て、このような場所を待ちわびてくれていたのだなと感じ、やり甲斐を感じています」。さらに「地域外のお客様には、フラッと行ける距離で非日常を感じる眺望を見ながらゆったりとした時間を過ごしてもらいたいと考えています」と話してくださいました。
6月からスタートした日替わりランチは、外部スタッフが担います。店舗経営にチャレンジしたい方々のスタートアップ支援のスタイルです。ご自身が地域おこし協力隊の経験を持つ永井さんは、「任期終了後にここで継続して働くことができ、安定した収入が得られる仕組みを作る。次につなげる仕組みを作る」ことも目標に掲げています。永井さんの思いを受け継ぐ大澤店長は、「地域の美味しい食材を活かした商品開発を通して、大波地区の魅力を発信出来る店舗にしたいと思います。それにより規格外品などを活用することで地域への貢献をします」と意気込みを語ってくださいました。
気軽に出かけられる、非日常に浸れる隠れ家的存在として、imocaの価値がアップデートされて行く気がします。商品開発を通した地域貢献も含め、「日々ブラッシュアップしていきます」と話す大澤さんの言葉に、ますます期待は高まります。ぜひ足を運んでほしいお店です。
住所:福島市大波字上屋敷30
電話:024–573–5508
営業:10:00〜16:00(ラストオーダー15:30)
休:毎週月曜日、第1・第3火曜日
ホームページ: https://imoca.jp