↑ 乙な小麦 スタイル:White Ale
↑ 乙な小麦 スタイル:IPA
毎年のように猛暑・酷暑のニュース。そんな暑い中でも、仕事の大変さも辛さも家に帰って風呂上がりに飲むビールを想像すれば乗り越えられる! 今回は、ビール作りに夢を賭け、舞台を用意してくれた玉川村に活力を与える恩返しがしたいと燃える若者、『株式会社あぶくまビール』代表の渡辺潤さんにお話を伺いました。
渡辺さんは静岡県出身。富士山のふもとで育ち、高校卒業後IT系の勉強のため郡山市の大学へ進学しました。卒業後は山形県のIT企業に就職しましたが、その後、縁あって玉川村へ移住した若者です。そのきっかけとなったのが、玉川村の実証実験の一環として新産業創出を打診されたことでした。彼が選んだのは、以前から興味のを持っていたクラフトビール作りです。
移住のタイミングで、大学の先輩で友人でもあった和田正樹さんが埼玉県から合流。渡邉さんにとって頼れる先輩の和田さんは、学生時代からビール通で、埼玉で醸造のセミナーに参加するなどしてビール作りの勉強もしていたとか。そんな二人が2022年8月に株式会社あぶくまビールを立ち上げ、試行錯誤を繰り返しながら現在に至っています。
二人を迎え入れた玉川村は、昔からビールの原料となるホップ栽培を行っていた経緯があります。ノウハウを持っている農家が今もあります。しかし、産業として廃れてしまっているため、ほとんど生産していない状態です。
「あぶくまビールで活路を見いだせれば、産業としてホップ栽培が復活し、さらには新たにビール作りに参加したい移住者への産業創出となるはず」と渡辺さん。移住者交流会にも積極的に参加して、この経験を語っています。
現在あぶくまビールは、平田村の醸造所を間借りして年5000Lを製造しています。でも、玉川村で醸造所が稼働すれば年60000Lの製造が可能になります。醸造所は「日本の滝百選」に選ばれている「乙字ケ滝」のほとりにある玉川村出資の複合施設に設けられることも決まりました。
「新しいビールで農業、観光業、そして玉川村移住を希望する人に息吹を吹き込みたい」と熱く語る渡邉さんと和田先輩。前途を祝して、若い二人が作るクラフトビールで乾杯したい気分で取材を終えました。
あぶくまビールは、すがま交流プラザ交流センターで購入できます。また、9月8日から福島県観光物産館で開催する「あぶくまフェア2023 in コラッセ」に初出店! ぜひ味わってください。
渡辺 潤さん(写真右)と和田正樹さん(写真左)