大麦もホップもいわき産のクラフトビール 「Sandi Brewery」三戸大輔さん(いわき市)

大麦もホップもいわき産のクラフトビール 「Sandi Brewery」三戸大輔さん(いわき市)

▼いわき産クラフトビールを

いわき市川前町で、ビール醸造所「Sandi Brewery(サンディ・ブルワリー)」が本格稼働を迎えます。サンディさんこと三戸大輔さんが、故郷いわきの原材料でクラフトビールを造る夢を実現させようとしています。

▼海外で出会ったビールの魅力

 三戸さんは震災後、いわきで就職し復興関係の仕事に従事。その後、国内一周の旅を経て、ワーキングホリデーで滞在したオーストラリアでクラフトビール造りに出会いました。ビール造りの魅力にはまり、本格的に醸造技術を学びたいと本場ドイツへ渡り、一年間ドイツの多様なビールを楽しみながら醸造の勉強を重ねました。

▼原材料をいわき産で

 日本に戻り、いずれは故郷いわきで起業をと考えていた三戸さんが出会ったのが、地域おこし協力隊の募集でした。2020年から2023年3月までいわき市川前町の地域おこし協力隊として赴任。川前地区の活性化活動として地域の人々と関わりながらいわき産ビール醸造をめざし、遊休農地に大麦・ホップの栽培を重ねてきました。そして、いわき産原材料と阿武隈高原の水で試作品「いわき乾杯!KAWAMALE」が完成しました。

▼製造から経営者へ

 川前町についてはほとんど知識の無かった三戸さんでしたが、遊休農地の活用や特産品の支援などで地元の人々との交流を深めました。2年間の試作品醸造でいわき市内での周知を広げてきた「いわき乾杯!KAWAMALE」は、地域の方から醸造所用空店舗の紹介へと繋がり、2023年4月から、個人事業主として活動を進めています。

▼ビールを起点に地域活性へ

 川前の森に囲まれた醸造所の施設は、コミュティスペースも併設。同じ敷地内にある元住居は民泊施設として整備を進めています。小型醸造タンク4基で出来立てのビールが味わえる場となる予定です。世界各地・日本全国を旅した三戸さんが醸すフレーバーのクラフトビールを楽しみにしていてください。(2024年6月30日取材S)

■名称 「Sandi Brewery(サンディ・ブルワリー)」
     三戸大輔さん

■住所  福島県いわき市川前町下桶売字藪ノ上130

■SNS https://www.facebook.com/daisuke.sandi

写真トップ:整備中の醸造スペース。小型の醸造タンクが4基あり、多様なフレーバービールを小ロットずつでも製造が可能。設備完成に向け9月よりクラウドファインディングを開始中です

https://camp-fire.jp/projects/727151/view

写真2:これまで醸造委託をして製造したクラフトビール『いわき乾杯!KAWAMALE』いわきらしさを出したラベルで販売をしてきた。