一人ひとりが多様な人のことを思いやる「心のバリアフリー」の地域づくり のんびりハウスどじょう 大内真由美 (川内村)

写真向かって左:大内真由美さん

 『のんびりハウスどじょう』のサービス管理責任者の大内真由美さんは、長年福祉に携わっています。2017年3月に川内村初の障がい者就労支援事業所の立ち上げ人員として入職。以来施設を切り盛りしています。

 2011年の震災後の帰村宣言後、すぐに村に戻ったのは障害者だったそうです。当時川内村には施設がなく、浪江町のNPO法人Jin(当時代表 川村 博さん)に通うしかありませんでした。そこには、大内さんも勤務されていました。そんな状況の中、秋元武俊さんが『特定非営利活動法人 輝き』を設立し、B型・自立支援事業所を開所、その運営を大内さんに委ねたのです。

 はし袋入れ制作、公共トイレやお風呂掃除、そしてNPO法人ハッスルからの依頼でコーヒー焙煎・袋詰め・発送、スパイスやハーブの粉砕・袋詰め・発送を行っています。施設内はコーヒーやハーブ・スパイスの良い香りで包まれています。愛情をもって辛抱強く利用者さんを見守る大内さん。夜中にLINEのメッセージやメールが来ることもあるとか。「時間がかかっても利用者さんの成長、進歩を見るととても幸せな気持ちになる」と大内さん。

 現在のんびりハウスどじょうは村の中心から離れたところにあります。送迎サービスがあり、川内村と隣接する田村市常葉町からの利用者もいます。交通の便が悪いので送迎は必須。大内さんは「できれば施設がもっと人々の交流がある場所にあればと思う。廃校が利用でき、喫茶部門などを開き、村の人誰でもが出入りすれば、交流が生まれる。利用者さんたちは孤立することなく、人と接する機会を多く持つことができるようになる。そんなことが実現できたら」思いを話してくれました。

のんびりハウスどじょう(B型・自立支援事業所)
(運営団体:特定非営利活動法人 輝き)
住所:福島県双葉郡川内村大字上川内字大根森67-1
電話:0240-23-6331